ご挨拶
抗体に関する基礎、応用研究における教育と学術的発展への貢献に向けて
日米欧において認可された抗体医薬品が、70数種を超えるようになり、その治療薬としての地位を確立して久しい年月が過ぎました。一方、その中で、わが国発の抗体医薬品は、数種にとどまり、欧米に大きく差をつけられているといわざるを得ません。このような中で、我が国の抗体に関する研究の基礎を広げ、更には応用研究を推進することで、画期的な抗体医薬品を創造し、育成していくことは、本分野の日本の国際競争力を高め、健全な発展を考えるうえでも欠くべからざるものであります。一方で、抗体は、従来から診断薬としての大きな役割も担ってきました。このような従来からの抗体の研究開発基盤を活用し、新たな診断方法や試薬への開発に、抗体の役割を見出していくことも極めて重要であると考えます。
このよう状況から、欧米、他の諸外国に遅れたとはいえ、抗体という蛋白質に特化したサイエンス・エンジニアリングを議論し、その基礎・応用研究を発展させていく研究集会の重要性を再認識したことから、日本抗体学会を設立するに至りました。
皆様には、是非、本学会への理解とともに、本会が、会員間の学術的交流を通し、他の組織団体とも協力をしながら、我が国における抗体研究の発展に貢献できますよう、何卒、ご協力のほどお願い申し上げます。
日本抗体学会
会長 伊東祐二(鹿児島大学)
副会長 根本直人(埼玉大学)
幹事(総務)梅津光央(東北大学)
幹事(会計)村上明一(徳島大学)
運営委員 内山 進(大阪大学)
運営委員 石井明子(国立医薬品食品衛生研究所)
運営委員 萩原義久(産業技術総合研究所)
運営委員 津本浩平(東京大学)
監査 白井宏樹(理化学研究所)